Binary Sunset

スタイリッシュな暮らしに憧れる雑多な日々

ベルマーレが魅せる“湘南スタイル”の面白さ

 

 昨季、悲願のJ1残留を果たした湘南ベルマーレだったが、今季は主力退団の穴を埋めきれず年間17位。残念ながらJ2降格という結果に終わった湘南。「エレベータークラブからの脱却」という意味では、今年は勝負の年。人は大事な時こそ慎重になるものだが、このクラブは違った。曹監督によって育まれたその魅力的なサッカースタイルに迫る。

 

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チームの哲学と“湘南スタイル

 湘南ベルマーレは公式HPでチームの哲学を以下のように示している。

 

湘南ベルマーレはプロフェッショナルチームである以上、

成果は「勝点3」のみと考えています。

しかしながら、勝負の世界に勝点3を獲得する明確な方程式はありません。

だからこそ、勝点3を獲得する確率を上げることを追及していくしかありません。

その手段が、目指すサッカースタイルであり、

我々はそれを「湘南スタイル」を呼んでいます。

湘南ベルマーレ公式HP

 

 また、同HPで“湘南スタイル”を「攻撃的で、走る意欲に満ち溢れた、アグレッシブで痛快なサッカー」と定義している。つまり、これが湘南にとって勝ち点3を得るために一番の手段というわけだ。観客を楽しませるために攻撃的なサッカーをしたいと思うのは当然だが、攻撃的で痛快なサッカーをすることを勝つための手段と捉えていることに面白さを感じる。姿勢は常にアグレッシブ。勝ち点3を目指した攻撃的なサッカーは今季も続けられていた。

 

 曹政権となって6年目の今年。走行距離は116.684kmで、鳥栖に次ぐ2位と「走るサッカー」は体現できていた。ただ、これまで湘南を支えてきた永木、遠藤、秋元らが抜けた穴が大きかったのか、勝利に結びつけることはなかなかできなかった。

 降格翌年、J2で別次元の強さを見せてJ2王者となりJ1に復帰した過去のある湘南。まだ、曹監督来季続投の情報は入っていない。しかし、監督が変わろうとも、これまで培われた哲学がこのまま残ると期待したい。そして、選手が変わろうとも、個ではなくチームとして、誰が出ても同じように文字通り11人で戦う“湘南スタイル”に来季も注目したい。(end)